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よさこいナショナリズム


以前のブログでも少し触れたことがあるのですが「よさこいナショナリズム」という言葉があるくらいで、近頃の日本の若者は、僕らが若かった頃とはだいぶその意識に変化が見られるようになってきた気がします。

例えば、いまの若いひとのその大多数は、日の丸の国旗であるとか、君が代に対しても、僕達以上の世代特有の抵抗感や屈折した感情みたいなものをもはや全く持ち併せてはいないかのように思えます。

さらには地元志向がとても強くて、仲間の集まる地域のお祭りであるとか浴衣が大好きで、聴く音楽はいつもJポップ、観る映画も洋画より邦画を好む若い子達がほとんど。海外の異文化に対する興味や憧れもすっかり薄くなり、旅行もわざわざ海外に出かけるよりは、むしろ温泉旅館の日本情緒を好むような傾向にあるみたいです。

うちの娘とか見ていても確かにそんな気がいたします。ハワイやオーストラリアに連れていっても「こっちの若い子のファッション、ダサイよね。渋谷のほうがずっとお洒落じゃん。」なんてことをあっけらかんとして申します(苦笑)

少なくとも年配の日本人の多くがかつて抱え込んでいたような”欧米コンプレックス”の欠片も伺えないような気がするし、まあ悪く云えば、自国の文化以外に無関心で興味を示さないところは、まるでアメリカ人のようでもあります(笑)

これって、良いことなのか、悪いことなのか、一概には云えないことだとは思いますけれど、まあ、そうですよね、日本にいれば今の時代、ブランド品から世界中の料理まで、あらゆるものすべて揃っているし、わざわざ不便な思いをしてまで海外に出かける気も起こらないんでしょうね、きっと。

でもどうなんでしょう?近頃の若い日本人はもしかすると、明治以来のなんでもかんでも「欧米に倣え」といった風潮にかなり疲れてしまっているのは事実かも。伝統への回帰志向というか、無意識のうちにだんだんと精神的な意味での”鎖国”のようなものを求め始めているのかも知れません。そんなことを漠然と感じる今日この頃です。
by tokoro-11 | 2010-02-16 21:31 | ひとりごと

日暮庵へようこそ。日々思うことや感じたことなど気の赴くまま綴っています。既発表の詩や短歌もほんの一部だけ載せてます。


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