通い婚

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太古の昔から、そして少なくとも平安時代までの日本人のライフスタイルというのは、母系社会を中心として成立っていたようであります。そんな中で自然発生的に生まれたのが、男性が女性の家に夜の間だけ通う結婚のスタイル「通い婚」です。もちろん今日のような「一夫一婦制」に比べると、その婚姻関係は非常に緩やかなもので、どちらか一方が気にいらなくなれば、婚姻関係も自然と消滅する仕組みでもあったようです。

ちなみに後の武家社会では、離縁は一方的に男性の側から、という感じでしたけれども、この頃まではまだ女性から三行半を突きつける事例も多かったようで、男女の関係というのはある意味で、絶えず良い意味での緊張関係にもあって、また非常に対等な関係であったとも考えられる訳であります。

無論、今日の「一夫一婦制」から比べると、かつての「通い婚」には、当然の如く、弱肉強食、優勝劣敗の原理が強く働いていたわけでして、当然、誰しもが結婚出来る訳でもなかった、ある意味、不公平且つ不平等な社会であったとも云えるわけですが「強い遺伝子を後の世に残す」という生物学的な意味においては、まさに理にかなった社会システムでもあったとも云えるかも知れません。

母系社会では、生まれた子どもは、母親とその年老いた両親の元に過ごし、男性の実家に嫁が嫁ぐといった、後の「家父長制時代」のような、なにかと面倒な「嫁姑の関係」もありませんでしたし、親の老後も基本的に娘が面倒をみるという、ごく自然な関係が成立っておりました。

なんだかそのほうが、万事すんなり事が丸く収まる気もしてくるのですが。なんとなく今の時代、世の中全体がそういう方向に向かっている気もする次第です。あの姑とは同じお墓に入りたくない、自分の両親の眠る墓のほうがまだまし、或いは、個人墓や夫婦墓がいい、今はまさにそういう時代に突したような、そのような気もする次第であります(笑)
Commented by linda-monda at 2011-02-01 20:56
通い婚、女性は拒否権はあるけど、自ら好きな男性を選んで通うことはできず、待つことしかできなかったわけですね。。。来てくれなくなったらそれでおしまいか・・・ それも辛いなぁ。男性間の弱肉強食も厳しい。動物に近いシステムということですね。一夫一婦制のとりあえず表向きの「安定」を取るか、不安定ではあるがある程度の「自由」を取るか。婚姻も、制度や慣習に縛られず、個人の考え方、生き方に応じた方法が受け入れられる社会が理想だなぁ、と思います。。。
Commented by tokoro-11 at 2011-02-01 21:12
いや、実際には、女性みずから、或いは、その両親などが
これと思しき男性に目星をつけて、盛んに情報を流したりしていたみたいですよ。それに旦那が来なければ、その替わりに、表現は悪いですが、間男を招き入れたりだとか。その辺りはかなり、むしろ今よりずっと開放的だったみたいです。後の世の一夫一婦制も一昔前までは、世話好きの仲人さんのような存在がいましたけど、今ではいくら自由でも結婚出来ない、或いはしない若者が増えているのが現状ですよね。まあ、なかなか難しい問題だとは思いますね(苦笑)
by tokoro-11 | 2011-02-01 18:48 | ひとりごと | Comments(2)

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